「高知うまいもん散歩」第43回は、高知県四万十市でめずらしい餃子づくりをしている、あめあがり共同作業所さん。かりっと焼きあがった美味しそうな餃子ですが、実は豚肉は一切入っていないのです。特別な餃子の秘密を、しっかり教えてもらってきました。
あつあつの餃子、美味しいです!とてもジューシーですが、あっさりしていますね。中身の餡はお肉ではないような…?
餃子の餡は、一般的な豚肉ではなくて鰹でつくっています。高知の特産品である、鰹とニラをたくさん使っているんですよ。肉よりも味わいがあっさりしているので、お酒のおつまみやヘルシー志向の女性に人気があります。肉ではなく鰹を使おうと思ったきっかけは、5年くらい前に鰹を扱う業者さんから、刺身にしない部分の有効利用について話を聞いたことがきっかけです。せっかく高知で水揚げされているのだから、きれいに食べきってあげたいですよね。

ニラも高知のものなのですね。香りがあまりきつくなくて、とても食べやすい気がします。
鮮度が高いものを使っているので、新鮮なみずみずしい香りなんです。スーパーで売られているニラは流通に時間がかかるので、刈り取りから店頭に並ぶまでにどうしてもある程度の時間を要してしまいますが、私たちは農家さんと契約しているので、朝取りのニラを昼には仕入れてきて、すぐに調理することができるのです。出来上がり次第すぐに冷凍していくので、作りたての美味しさを保つことができます。
つなぎを一切つかわない、素材を味わってほしいからこそのこだわり。
鰹に関しては、どのあたりにこだわられていますか?
鰹は鮮度が落ちやすいので、ネタを作ってから製品にして、冷凍するまでの時間をできるだけ短くするようにしています。ネタ作りから入れて、どれだけ時間がかかっても1日のうちに凍らせる仕組みをつくりました。せっかくいいネタを使っているので、素材の挽き具合まで均一にしてこだわっているんですよ。つなぎも一切使わず、余計な味が邪魔をしないようにしています。
餃子のたれも、もしかしたら特製ですか?

たれは高知では定番である、甘いお醤油の元になっている生醤油をベースにしています。このタレを気に入ってくださる方も多くて、万能だれとして購入される方も多いです。酸味を加えるための柑橘として、高知県西部の特産品であるぶしゅかんを加えています。この餃子は高知ではもちろんですが、関東地方、特に東京あたりの方にウケがいいですね。今度、スカイツリーの中のソラマチにもショップが入る予定なんですよ。肉の餃子と比べてカロリーが低いので、ダイエット中でもおすすめです。そのまま焼くだけでなくスープの具としてや、水餃子仕立てにしても美味しいので、ぜひ一度食べてみていただきたいですね。
今回ご紹介した商品

カツオ、ニラをふんだんに使った高知ギョーザ
四万十ご当地ギョーザ詰め合わせ
事業者紹介

あめあがり共同作業所
〒787-0031 高知県 四万十市中村東下町10
TEL:0880-35-0365
障害者のA型就労継続支援事業所。食に関する事業を中心に施設利用者の社会参加を促進する日中活動を支援している。
高知の特産品カツオとニラを使った二種類のギョーザの詰め合わせを製造し、販売中。
ライター紹介

小松田 久美
1983年生まれ、東京在住。
今年、第一期の「うまいもん散歩」取材で四国に初上陸しました。徐々に高知が大好きになってきた、高知ビギナー。
着物と猫、お酒が好きなフリーライターです。