「高知うまいもん散歩」第52回は、高知県高知市にある、三里うどんさんにうかがいました。こちらのうどん屋さんは元々香川で営業されていたのですが、なんとお客さん有志によるファンクラブがあったそうです。実際に食べてみると、確かに「今まで食べたことがあるうどんとは違う!」という印象。いったい、何がどう違うのか…店主の河津さんに、うどんへの想いを語っていただきました。
こちらの半生うどん、美味しいです!初めて「他で食べたうどんと違う!」と思いました。(自分でもリピート買い中です…)
それはよかった!ほんとうは半生ではなくて、生のものが一番美味しいんです。もっといえば、店で食べてもらうのが一番味がいい。けれど、家でもこのうどんを食べたいと言ってくれるお客さんのために、なんとか店で食べる味を再現したいと思ったのがこの商品です。日もちがするうえで、出来る限り味や品質のクオリティが高くなるように試行錯誤しました。

以前は香川で営業されていたとか。
うどんといえば香川県ですからね。香川県の丸亀市で「こうめ」という店を開いていました。出していたうどんを好きになってくれたお客さんがいっぱいいて、ファンクラブまで作ってくれたんです。うどん屋のファンクラブができるなんてなかなかないと思うので、とても嬉しかったですね。高知にやってきたのは、孫が生まれたので近くにいられたらいいなと思ったからです。
うどんの命は白い粉。
うどん作りのこだわりを教えてください。
うどんの美味しさで大切なことは、のどごしとコシがいいこと。これらはうどんを作る時につかううどん粉の品質で決まります。うちでは採算が合わないほどの特級粉をつかっています。上級のものはうっすらクリーム色をしているのですが、品質が下のものは漂白でもしたかのように真っ白なんです。値段も倍以上違いますが、せっかく店で作るならいいものを出さないと意味がないですからね。生地をうつ際には、生地に海洋深層水を入れています。手間暇をかけて作るので、日に300食を作るのが限界です。
このうどんは小麦の香りが良く、のどごしが抜群ですね。家庭で食べるための、上手な茹で方も教えてください。

うどん好きは「うどんは喉で食べる」なんていいます。まるで蕎麦のように、かまずにつるつる飲み込むんです。それで、のどごしを味わう。うどんの上手な食べ方としては、冷たいものは常温に戻してから茹でるのがひとつ。冷たいままで茹でると、ボソボソになってしまいます。そして、うどんは蕎麦と違い茹でている最中に差し水はしません。途中で水を差すと、プラスチックのような食感になってコシが失われてしまうんですよ。茹でるお湯を沸きかえしすぎないことがポイントですね。ぜひ、うどん好きな人にうちのうどんを食べてみてほしいです。できれば高知に来た時に、観光のついでにちょっと寄って、店で食べてもらうのが一番美味しいものをお出しできるんですけどね。「特に好きなうどんはない」という人も、このうどんを茹でて食べればきっと気に入っていただけると思いますよ。
今回ご紹介した商品

一本釣りで漁獲した戻り鰹を
漁師自ら土佐伝統の藁焼きでたたきに
藁焼き鰹たたき(中)2節セット
事業者紹介

〒781-0114 高知県高知市十津2丁目4−11
TEL:088-855-7003
営業時間:7:00~14:00(朝食営業、ランチ営業、日曜営業)
定休日:水曜日
お店はかつて香川県は丸亀にあり、ファンクラブが出来るほどの人気を博す。
ライター紹介

小松田 久美
1983年生まれ、東京在住。
今年、第一期の「うまいもん散歩」取材で四国に初上陸しました。徐々に高知が大好きになってきた、高知ビギナー。
着物と猫、お酒が好きなフリーライターです。