加寿翁コーポレーション
芝 知生さん
「高知うまいもん散歩」第12回は、大正6年創業の老舗料亭「祢保希」や「土佐料理 司」を展開する加寿翁コーポレーションさん。料亭だけでなく、板前の技を活かした多彩なお取り寄せ商品も人気です。中でもギフトニーズの高い鰹のたたき、そのおいしさの秘密とは?
鰹のたたきといえば高知の味覚の定番ですが、やはり郷土料理店を展開されている加寿翁コーポレーションさんならではのこだわりなどあるのでしょうか。
料亭ならではというと、焼き方にはこだわっています。高知では藁焼きの鰹が多いんですが、それだと藁の香りが付いてしまうので、うちは炭火焼きにしているんです。炭火なら鰹本来の香りを生かして焼くことができますからね。

それって魚自体に臭みがないからできることですね。
そうなんです。鰹は足が早い魚なので“生臭い”というイメージを持っている人も多いですが、扱いさえ工夫すればお取り寄せでも高知で食べるのと同じ鮮度のままお届けできるんですよ。
具体的にはどのような工夫を?
たくさんありますが…まず、一本釣りの鰹を船上で瞬時に凍らせるので、遠方で釣っても鮮度が落ちません。
あ、漁場は高知沖とは限らないんですか?
ええ。「土佐料理司 鰹のたたきセット」に使う鰹は毎年、脂ののりを重視してその年の漁獲域を選んでいます。時期も秋口だけ。脂ののった戻り鰹しか使いません。あと一本釣りにこだわるのは、網だと魚どうしがぶつかって劣化してしまうためなんですよ。
鰹が苦手な人にこそ、本場の味を試してほしい
釣り方が鮮度に影響するっていうのは、高知に来て初めて知りました。そんな差、素人にもわかるものなんですかね~?
全然違いますよ! それほど繊細な魚だからこそ、加工にはプロの技術が必要なんです。あと、ガスや藁焼きよりも高温になる炭火で焼くのもポイント。だいたい1000℃くらいで一瞬、皮目だけを焼くので脂が落ちず、中身はマイナス10℃以下を保ったままたたきが完成します。だから釣った直後から細胞が劣化することなく、鰹本来の風味を損なわずにお届けできるんです。

なるほど。たたきはもちろん、このポン酢もおいしいですね。
ポン酢も料亭のオリジナルレシピです。ユズだけでなく、直七の果汁をブレンドすることで味にまろみを出してます。ご自宅で召し上がる時は、高知と同じように薄切りの玉ねぎやニンニクをてんこ盛りにしてもらいたいですね。鰹に含まれるビタミンB1が増幅されて、疲労回復にもなるらしいですし。
高知の人って鰹食べる時、生ニンニクをためらいなくバリバリ食べますよね。最初は驚いたけど、慣れると確かに高知流の食べ方が一番おいしいんですよね~。
やはり鰹の消費量日本一ですから、昔からおいしい食べ方を知っていたのでしょう。そんな土地で100年近く営業してきた料理店としても、自信を持ってお届けできる商品です。以前、ギフトでもらって食べたというお客さまから「鰹は苦手だったけど、これはおいしかったから自分で注文した」とのお声を頂いたんですけど、まさに「鰹は生臭くて苦手」と思っている方にこそ一度、お試しいただきたいですね。
今回ご紹介した商品

熟練板前が選び抜いた一本釣り鰹
老舗郷土料理店よりお届けします
土佐料理司 鰹のたたきセット
事業者紹介

加寿翁コーポレーション
【高知本社】
〒780-0822 高知県高知市はりまや町1-2-15
TEL:088-873-4351
【東京本社】
〒151-0065 東京都渋谷区大山町28-2
TEL 03-3481-0050
創業大正6年、日本料理店の経営と食品事業。
土佐料理司・ねぼけ等の屋号にて和食店の経営、食品事業は「鰹のたたき」「ゆずぽん酢」「龍馬鍋」等のご家庭への宅配・ネット通販による高知県産品の紹介と販売。
土佐料理のパイオニアとして「祢保希(ねぼけ)」「司」「酔鯨亭」の3ブランドを東京・大阪・高知で展開。創業以来、当社は日々の仕事を通じて自然と共生していくこと、そして一次産業に従事されている方々への感謝の気持ちを大切にしている。
ライター紹介

小松田 久美
1983年生まれ、東京在住。「うまいもん散歩」の取材で四国に初上陸。高知取材に際して、google先生に高知の正確な位置を教えてもらいました。着物と猫、お酒が好きなフリーライターです。